鉄分不足対策:鉄は吸収されにくいから、ヘルプを頼むといい
鉄には
- 非ヘム鉄
- ヘム鉄
の2種類があり、動物性食品に含まれるヘム鉄のほうが吸収しやすいというのは、割と知られています。
ほうれん草のような非ヘム鉄よりも、レバーなどに含まれるヘム鉄のほうが「いい」と思ってしまいますが、私たち日本人が摂っている鉄は「非ヘム鉄」のほうが圧倒的に多いのです。
確かにレバーを食べる機会は、そんなにないかもしれないですね。
では、吸収率の悪い「非ヘム鉄」を我慢してたくさん食べるしかないのか?というとそうではありません。
野菜などに含まれる非ヘム鉄は「三価鉄」という溶けにくい形をしています。そのままでは腸から吸収されませんが、三価鉄から吸収しやすい「二価鉄」に化学変化をさせてくれるのがビタミンCなどの栄養素と、胃酸をはじめとする酸です。
鉄分不足対策:胃酸とビタミンC、さらに有機酸がスーパーヘルパー
非ヘム鉄はそのほとんどが「鉄塩」という形で存在しています。鉄塩とは鉄と硫酸鉛や硝酸塩、タンニン酸塩などの塩が結合してできた物質で酸に溶ける性質を持っています。
それが胃酸で溶けるので消化吸収できるようになるのですが、もっと吸収したい時に役立つのが
- ビタミンC
- 有機酸
なのです。
鉄を多く含む食品を摂るなら是非、ビタミンCや有機酸の含まれる食品も同時に摂りましょう。
なぜ日本人が野菜や穀物から鉄分補給をしてきたか?というと「鉄分」も「ビタミンC」も含まれたものが多いからかもしれません。
鉄分不足対策:ヘム鉄もそのままでは「血液」になりにくい
吸収率が高いヘム鉄は「二価鉄」という溶けやすい形状をしているので非ヘム鉄の5倍以上の率で体内に吸収されます。ところがそのままでは血液を作る「骨髄」に移動することができないのです。
ニカ鉄であるヘム鉄は腸から吸収された後、「三価鉄」に形を変えて初めて鉄を運搬するたんぱく質と結合して骨髄に移動が可能になります。
めんどくさい話ですが
- 二価鉄は吸収されやすいけれど骨髄に運べない
- 三価鉄は吸収されにくいけれど骨髄に運ばれ血液になりやすい
つまり、非ヘム鉄・ヘム鉄どちらかをとってればいいということではなく、どちらにも利点はあるのでバランス良く取るべきだと体が教えてくれているようなものです。
鉄分不足対策:動物性たんぱく質は重要な役目がある
- 非ヘム鉄を吸収しやすい形に変える
- ヘム鉄の有効利用を助ける
というすごい働きをするのが「動物性たんぱく質」です。
この動物性たんぱく質は「ミートファクター」と呼ばれていますが、実はこれを持つのは牛や鳥などの「肉」だけで、同じ動物性食品である鶏卵や牛乳、チーズにはないのです。
ミートファクターにはまだまだわからない部分がありますが、鉄の吸収・利用率を高めるには「肉を食べる」ことがある程度必要だということがわかります。
直接鉄の吸収とは関係はないですが、鉄分不足を防ぐには
- ビタミンB12
- 葉酸
の二つも欠かすことができません。この二つは赤血球だけでなくすべての血球を作るのに必要不可欠なものです。鉄はたっぷり貯蔵されていても、ビタミンB12や葉酸がなければ赤血球を作ることができません。
葉酸は溶けやすく、体内に貯蔵できません。ビタミンCもそう。
毎日の食事から少しづつでも続けてとらなければいけない栄養素です。
鉄分不足改善に最適と言われるサジージュースには
- 鉄分
- ビタミンC
- 有機酸
- ビタミンB12
- 葉酸
のすべてが豊富に含まれています。