鉄分不足は鉄分不足だけじゃなく「うつ」や「パニック」を引き起こす?
鉄のおもなはたらきは体中に酸素をおくること。
赤血球のなかにある酸素を運ぶヘモグロビンという物質のもとになるのが鉄分とタンパク質です。
鉄の摂取が不足するとヘモグロビン数が減少し、体に酸素を運べなくなり「酸欠」になります。
この状態を鉄分不足とよびます。
人の体の中で一番酸素を必要としているのは「脳」。
鉄分不足になると酸素が足りなくなるので脳はエネルギーを作ることができずに、機能が低下します。
脳の働きが低下すると気分がすぐれず、それがつづくと精神疾患の原因になる可能性も。
鉄が不足していると、やる気がでない、楽しくない…
鉄の不足によって発症する精神症状は「うつ病」とよく似ています。
うつ病、パニック障害などの精神疾患に鉄分がなぜひつようなのでしょうか?
鉄は酸素を体中に運ぶだけではありません神経伝達物質とよばれる
- ドーパミン(快楽を作る神経伝達物質)
- ノルアドレナリン(やる気を作る神経伝達物質)
- セロトニン(心を安定させる神経伝達物質)
などを作る酵素を助けるはたらきもしています。
鉄分不足が続くと、酸欠で体がだるいという「肉体的なダメージ」だけでなく、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンが必要なときに作られないのでうつ病やパニック障害と同じような症状をひきおこすのです。
気分がすぐれないからと、心療内科へいくかたも増えていますが、心療内科や精神科では精密な血液検査などは基本ありませんので、「鉄不足」が発覚することはありません。
ヘモグロビンの値が12.0以下になるような、はっきりとした鉄分不足なら見つかるでしょうが「女性の4人に1人いる」といわれる「かくれ鉄欠乏鉄分不足」は見逃されてしまいます。
実は鉄不足が原因であるにも関わらず
- うつ病
- パニック障害
等の精神疾患と診断されてしまうことがあるようです。
症状が同じように見えても原因が全く違うところにあるので、薬を処方されても根本は改善しません。
心を安定させるセレトニン、やる気が満ちるノルアドレナリン、快楽物質ドーパミン。これら「気持ちのよさ、やる気」を感じる物質がすくなくなれば、気分は落ち込み、表情は硬くなり、やる気がでない・人生に喜びを感じない状態が続くようになります。
鉄不足が「気分が落ち込みやすくなる理由」はもうひとつ
脳内で快楽物質がでないので、気持ちよさを感じられないのと同じように、女性にとって
- 顔色がわるい
- 肌の調子がわるい
- 化粧ノリがわるい
- 髪の毛の質がわるい
そういう状態の自分を、朝から鏡で見ることで「ああ、わたしはイケてない。さえない」と思ってしまいます。
自分に自信がなくなる第一歩は、やっぱり「見た目が落ちてくる」ことではないでしょうか??

鉄分不足を引き起こす大きな要因としてダイエットがあります。
ダイエットして体のラインをきれいにしたはいいけど、肌や髪はボロボロ、顔色は悪く表情もさえない。それでは「きれいになろうとした」あなたの気持ちを裏切る結果になります。
やっぱり、摂らなきゃいけない栄養素はきっちりとって、軽い運動などでシェイプアップを目指しましょう。