鉄分不足と低血圧。わりとごっちゃになってることが多いのですが、全く違うものです。
でも、症状は割と似てるかもしれません。
「朝、起きれなくて。低血圧なんだよね~」
これは正解。
低血圧といえば、俗にいう朝が弱い人です。
低血圧の原因は、心臓ポンプの力不足。
高血圧よりはいいじゃない?と言われます。
まあ、低血圧で「生活習慣病」になることはないし、医者も「低い分には問題ない」という方が多いです。
でも、やっぱりつらいですよね。
急に立ち上がった時や立った状態が長く続くと、心臓から血液を出す時の圧力が弱っている「低血圧」の人はちくらみや目まいでフラフラとします。
この状態は、一過性の起立性低血圧、もしくは脳鉄分不足と言われます。
このことで「鉄分不足なんだ」と勘違いすることが多いのです。
鉄分不足は血中の酸素が足りてない「酸欠状態」
鉄分不足は、電車などで立っているとフラフラしたり、めまい、立ちくらみと言ったように、低血圧と同じような症状もありますが、原因はもっと深いところにあります。
鉄分不足の原因は、血液がカラダ全体に送る酸素量が減っているのが原因です。
血液のメインの仕事は
- 肺から取り込んだ酸素を体中に配達する
- 食物から取り込んだ栄養を体中に配達する
という配達業務です。
血液の中には、ヘモグロビンという成分があります。
このヘモグロビンは呼吸で肺に入ってきた酸素と結びつき、全身の細胞に送りだします。
体は酸素をとても必要としていて、血液中の酸素を心待ちにしてます。
例えば酸素をたくさん含んだ血液だと、簡単に体中に酸素を送れますが、酸素がすくないと、心臓は「たくさんの血液を体中に流そう」とします。
なので、いつも以上に勢いをつけて血液を流します。
これが、ただ立ってるだけで心臓がドキドキするタネ明かしです。
また、ヘモグロビンは、酸素を運びながら、使用済みの二酸化炭素を集めてくる役割もしています。
配達もして、使用済みのごみの収集もする。
一日も休みなく働く血液と心臓に、無理をさせたくないですよね。
ヘモグロビンの量が低下するとどうなる?
ヘモグロビンの量がすくなくなると、全身に送れる酸素量が減ってしまいます。
ヘモグロビンは酸素をたくさん抱えてるときは「赤い色」をしています。
それが薄い皮膚を透けて「肌色」をつくっています。
その赤い色が弱くなると
- 顔色が悪くみえる
- 唇の色が悪くなる
といった症状を起こします。
いつも疲れてる人は鉄分不足かも
酸素を届けるヘモグロビンをしっかり送ろうと、心臓や肺がいつも以上に働くので、少し動いただけでも疲れやすくなります。
鉄分不足の一番のわかりにくい症状は「疲労感」です。
なんとなく疲れが取れない・・・
寝ても朝から疲れてる・・・
階段を上っただけで息切れが・・・
これらは鉄分不足の症状の一つです。
「もう、年かなあ・・・」
そう思う前に、血液検査をすることをオススメします。
鉄分不足は血液を失うことからはじまる
女性の場合は、生理での出血によって鉄分不足を起こす場合があります。実際鉄分不足患者は女性のほうが倍以上。また、日常的なダイエットや、瞬発過激なダイエットなどで、鉄分の摂取量が少ない場合は、徐々に鉄分不足になってる可能性が高いです。
鉄分不足の症状に慣れて「まあ、こんなもんか」と自覚症状があまりないケースもあります。